「元に戻れば良くなる」ってまるで禅問答?エドウィン・コパードと共に見たこの美しき世界と生命への信頼 ”ボディヴォイスの根っこ”

posted 2022/08/4


 

故エドウィン・コパードと切っても切れない間柄であり、彼が遺したボディヴォイスの解析を中心となって推し進めた、株式会社エドウィン・コパード・ジャパン創業者である、影響力のスイッチを入れる専門家・賀集美和の単独インタビューを特別に無料公開します(全3回/#1#3も)

 


 

前回のインタビュー#1では、ボディヴォイスの由来や、なぜエドウィン・コパードにしかできないと言われた技術化に挑んだのか?について聞きました。今回は#2”ボディヴォイスの根っこ”どうぞお楽しみください。

 

 

私は欠陥人間?

エドウィン先生に出会って、私の人生はガラッと変わってしまいました。もうちょっと言い換えると、変化したのではなくて、元に戻ったんです。

 

今も、日々接するクライアントさんの抱えていらっしゃる悩み、置かれている環境等々、私もまったく同じではないにしても「近い経験があったな」とか、共感できる部分ってありますのね。そんな風に、私もいろんな悩みを抱えてました。

 

エドウィン先生に出会う前は、その悩みの原因は(全部)私にあると思ってたんですよ。「私は欠陥人間だ」「それはいけないことだ」って思ってたんです。

 

 

ポンコツ(=欠陥人間)だから人間関係ダメにしちゃうんだな、要らんことで争うんだな、意外に自分の気持ちを封じちゃうんだな、そうして相手に譲っちゃうんだな。

 

愛想笑いしてあとで「あ、なんだ言い返してやればよかったチクショウ!」とかいっぱいやっていたわけです。

 

そうかと思えば、大切な人と分かり合えなくて、言えば言うほど拗(こじ)れたり、嫌になって諦めたくなったり、実際諦めたり。もしくは相手が先に根を上げて「お前とは話し合いなんかできない!」って怒られたり。その度に自分がポンコツだからと思っていたわけですよ。

 

だから、変わりたいと思ったんです。ポンコツじゃなくて真っ当な自分になれるなら、私の人生は変わるんじゃないか?

 

そのためには「努力が足りないんじゃないか?」「知らないからなんじゃないか?」「反省が足りないんじゃないか?」って自分を叩いて叩いて。で、時に相手を責めたり。でもやってもやっても上手くいかなかったんです、私。

 

 

キャリア的には最高潮と言われるような時期なんですよ、側から見たら。世界900店舗のレストランチェーンのアメリカ本社に移籍して、人材開発のアジア・パシフィック統括として華々しく世界を飛び回る、みたいな感じでしたから。

 

 

そんな苦しい時期に、私が最後に行き着いたのがエドウィン先生でした。最後っていうのは、当時「これで変われない私なら、学びは最後にしよう」ぐらい追い込まれてたからです。

 

 

 

ひっくり返った世界観

エドウィン先生の指導は、いままでの私の常識を覆しました。「言葉を多用しない」っていうのは彼の指導の大きな特徴でしたけど、それは表層レベルの違いにすぎなくて、その根底に流れる大前提(世界観・生命観)が、まるで違っていたんです。それでいてどこか懐かしい。

 

根底に流れるのは「変わるのはとても簡単」で、「問題があるとすれば、君が変わってしまったことだ」「だから元に戻れば良いだけ」と。もし彼の言わんとしていることを言葉にするなら。要は「元に戻れば良くなる」「生命とはそういうものだ」ということなんです。

 

彼はそのように世界や生命というものを観ていたんです。当時の私はセッションが終わったあとの周囲のリアクションに、キツネにつままれた状態でしたけど(笑)。

 

「本来の君は、調和的で周りと上手くやっていけるし、能力あるし、そのエネルギーもパワーもあるし、それに対する不屈の精神もあるし、知恵もあるし、人間関係力もあるし」

 

「ビジョンだミッションだ?そんなものはとっくの昔に知っとるわ、人間は。忘れてしまったり、力を発揮できない状態に変わってしまったから苦しんでるだけなんだ」って。エドウィン先生にしたら「そんな難しい話じゃないぜ、hahaha!」って感じなんですよ。

 

 

だから元に戻りさえれば「なんの問題があるの?」って感じなんです。「なんも問題ないやろ」って。「だって自然界を見てみろ」「宇宙を見てみろ」って。「なんでこれだけの星があって惑星があって、銀河系があって、どれ1つ問題起こさずに秩序立っているんだ?」って。

 

「地球にこれだけの多様な植物や動物がいながら、なぜこのように生態系は上手くいってるんだ?」って。まあ唯一破壊しているのは人間かもしれませんけども(笑)。

 

っていうことは、自然界・宇宙の法則は、必ず和を成すように、すべてのものにとって上手くいくように、進化するようにしかできてない。幸せが大きくなるようにしかできてない、というわけですよ。

 

 

 

頭ではなく身体が理解する

これ(自然体=元に戻れば良くなる)をまざまざと、言葉で教わったからじゃなくて、知識として教わったからじゃなくて、体験を通して自分で「本当だ」って身体で納得させることができたのがエドウィン先生だったんです。

 

どこにいようと自然界の和を自分の中に体験できる導きができたのが、エドウィン師匠です。そういう意味では、天才だったと思います。

 

 

エドウィン先生は、普通に会ったら偉人どころか「なんやこのおっさん」でしたけど(笑)。最大の敬愛を以て、敢えて申し上げます。誰もがたぶん賛同してくれます。「なんやこのハゲたおっさん」って感じなんです。

 

なんかヨレヨレのTシャツ着て来日するんですよ。「ヘーイ、ジェームス!」みたいな。彼は自然界の法則を生きている自然体そのものでした。

 

たぶんみんなに「エドウィンってどんな人?一言で言ってみて」って聞いたら「超自然体!」って言うと思います。で、「彼の周りにいるといつも楽しくて、何かが起きている」「何かがいつも生まれてる」って。

 

実際そういうリスペクトソング、、、ディスってる歌なのかリスペクトソングなのかわからない歌を作ってくれたクライアントさんがいました。歌の内容は、
 
「エドウィンは勝手だ」

          • 「人の話を全然聞いてない」
             
            とはじまるのですが(笑)、
             
          • 「エドウィンの周りはいつも何かが起っている」
          • 「そして楽しくなってくる」
             
            という、まさにエドウィン先生のあり方や、やってきたことのエッセンスを凝縮したような内容でした。

 

 

 

私はすべての人がそういう存在(自然体で自分そのものを生きている)であり得ると思うんです。クールな性格の人でも、情熱的なキャラクターの人でも。ほんわか癒し系の人でも。

 

誰もがその自然な自分の、本来の種(たね)がすくすくと育った状態に戻る。それを感覚・実体として取り戻すことができるならば、私たちは、その人の個性や価値観を、最大限に活かしてこの世界で最もためになる影響を発揮できるって思ってるんですね。

 

それがエドウィン先生が観ていた世界であり、生命というものだったんです。彼は「生命への信頼」が揺るぎなかった。

 

それは頭でそう思ってるとか信じ込むのではなくて、そうだという事実を、エドウィン先生を通して、そして自分の体験やたくさんのクライアントさんを通して確認させてもらった。誰かの空想でも思いつきのアイデアでも信念でもなく、検証済みの事実なんです。

 

私たちは誰もが「この世界への信頼」と「生命への信頼」に、くつろぐことができるんですよ。

 

 

 

ボディヴォイスは何のために使うのか?

私たちはエドウィン先生が遺してくれたボディヴォイスを技術化・理論化・体系化することに成功しました。誰でも簡単に手に取って使えるようにすることで、「(誰かに=エドウィン先生に)スイッチを入れてもらう」から「(自分で)スイッチを入れる」に移行したんです。ものすごく大きな転換でした。

 

ただ、このエドウィン先生から受け継いだ技術は、その世界観・生命観が大前提にあることで使いこなせるようになります。技術だけあってもダメ、世界観だけあってもダメです。両者は車の両輪のような関係で、時間を経るごとにお互いにお互いを強め合います。どちらが欠けてもスイッチが入りっぱなしにはなりません。

 

前回のインタビュー#1で、まったく自覚なく、同じ場所をグルグル回ってしまうクライアントさんについてお話ししました。彼らの共通項はなんでしょうか?

 

答えは、ボディヴォイスを使ったり使わなかったする、です。「今日は調子が悪いので、いいボディヴォイスにならなそうだから止めておこう」みたいな(笑)。

 

「自分を整えよう」とか「自分を知ろう」といった自己都合・自己探求が最終ゴールのボディヴォイスだと、簡単にやめれちゃう。しかもご本人は同じ場所でグルグルしていることに全然気づけなくて。自分のためだけだと上手くいかないのが〝自然〟なんです(苦笑)。

 

私はすごくもったいないなあと思います。みんな絶対いいもの持ってるから。そもそも私たちを含むこの生命というものは、自分のためだけに生きるようにはできてないんですよ。

 

 

エドウィン先生が遺したボディヴォイスには、未来を明るく照らす力があると思います。その力は、エドウィン先生が1人でせっせと「スイッチを入れてあげた」時期を終え、私たちの手にバトンが渡されました。

 

突然のエドウィン先生との別れを経て、激動の数年間を乗り越えて至った心境の変化、これからのボディヴォイスの課題など、また次の機会にお話ししようと思います。

 

 

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